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電気通信大学産学官連携センター 第82回研究開発セミナー

鉄道における移動体通信技術 − 無線通信によって変貌するこれからの鉄道 −

日時 2010年10月19日(火) 14:00〜17:40
場所 (会場変更)電気通信大学 総合研究棟3階306室
主催 電気通信大学 産学官連携センター 産学官連携支援部門
共催 電気通信大学産学官連携センター事業協力会
後援 (社)目黒会 (電気通信大学同窓会)
定員 50名
参加費 3,000円 (資料代、飲み物代を含む)
電気通信大学産学官連携センター事業協力会会員及び学生は無料

鉄道は、環境に優しい「エコ」な輸送機関として注目されており、アメリカのオバマ政権もグリーンニューディール政策とし、高速鉄道の建設を計画しています。鉄道は、環境に優しいのみならず、高速・大量輸送機関でもあり、その安全・安定な輸送を担保しているのが、信号通信技術です。
そこで今回のセミナーでは、鉄道の安全輸送の核心である信号通信技術、その中でも列車と地上との間で行われる無線通信技術について、この分野の最先端で活躍されている専門家の方々に、鉄道の移動体通信の特徴、地下鉄道における無線通信技術、鉄道サービスへの無線通信の適用、そして無線を用いた列車制御システム等をわかりやすく講演して頂きます。

プログラム

1.「鉄道における移動体通信の特徴と現状」

財団法人鉄道総合技術研究所 信号通信技術研究部通信研究室 室長 川ア 邦弘 氏

鉄道における無線通信、特に列車と地上との間で行われる無線通信では、安全・安定輸送に欠かせない情報を伝達するため、通信システムに対して高い品質が要求される。本講演では、鉄道における移動体通信の使命と特徴について述べ、現在JRで主に用いられている列車無線システムの概要を紹介する。

2.「地下鉄道における無線通信技術と今後の展開」

東京地下鉄株式会社 鉄道本部電気部信号通信課 課長 三澤 厚司 氏

地下鉄道は、地上鉄道とは異なる環境での安全な運行を図るため、開業当初より無線通信システムを活用してきた。しかし、現状のシステムは、導入時期が極めて早期であったがゆえに、周囲環境の変化や技術の進歩にマッチしないものになりつつある。本講演では、東京地下鉄で導入している無線通信設備の概要について紹介したのち、今後の無線通信設備の更新に向けた技術開発の動向等について述べる。

3.「鉄道サービスへのIPネットワークと無線の適用と課題」

西日本旅客鉄道株式会社 鉄道本部技術部通信システムPT 担当課長 森  崇 氏

近年、IPネットワークや無線LANをはじめとする無線技術の応用が鉄道においても進んできている。西日本旅客鉄道株式会社では、平成13年頃から、IPモビリティーやネットワークモビリティー、IPv6に着目して試験を行ってきた。これらの技術を活用し、鉄道において移動体IPネットワークを活用する際の重要なポイントや課題について説明する。また、鉄道用列車無線の開発における、ソフトウェア定義無線の実用化など、非IP通信での技術開発や導入状況についても述べる。

4.「無線を用いた列車制御システムATACS」

東日本旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部電気ネットワーク部ATACS-PT 課長 馬場 裕一 氏

東日本旅客鉄道鰍ヘ、無線を用いた列車制御システムをATACS(Advanced Train Administration and Communications System)と名づけ、2011年春の仙石線での使用開始を目指し準備を進めている。現在の鉄道では、列車の位置を地上設備で検知し、信号機によって列車が走行できる範囲と速度を指示することにより、列車の運転が制御されている。ATACSでは、これまでの地上設備による列車位置検知を列車自らが行い、デジタル無線通信技術を用いて車上・地上間で双方向に情報通信することで列車制御を行う世界初のシステムである。本講演では、ATACSの概要と開発経緯、海外における無線を用いた列車制御システムの動向などについて紹介する。

企画/司会 電気通信大学 産学官連携センター 特任教授 菊地 勝浩 氏
山田 實 氏

資料の残部がございます。実費(2,000円)でお分けします。
ご希望の方は、御氏名、送付先をFAXにて共同研究センター042-443-5726までお申し込み下さい。

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