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電気通信大学 共同研究センターメール No.54 Web版

発行:2007年12月25日

目次

  1. 第19回国立大学法人共同研究センター長等会議
  2. 第68回研究開発セミナー報告
  3. インターンシップ成果発表会で奨励賞受賞
  4. 第9回中国国際高新技術成果交易会(シンセンハイテクフェア)
  5. 対外活動と社会貢献

第19回国立大学法人共同研究センター長等会議

報告:共同研究センター専任准教授 田口 幹

平成19年10月10日(木)14:00より、第19国立大学法人共同研究センター長等会議は当番校である新潟大学の主催で新潟市の新潟グランドホテルにおいて開催され、全国63大学(含むオブザーバーの龍谷大学)のうち東京大学国際・産学共同研究センターを除く各センターから各センター長、専任教員、研究協力関係事務員など新潟大学以外から153人が参加しました。本センターからは 下条 センター長、田口 准教授、井田 研究協力課産学連携係主任の3名が参加しました。
会議は、長谷川 彰 新潟大学長のご挨拶の後、基調講演で、文部科学省研究振興局研究環境・産業連携課 技術移転室の小谷 和浩 室長が文部科学省の所管事項として、1. 政府内の国立大学を巡る議論、2. 「イノベーションの創出に向けた産学官連携の戦略的な展開に向けて」(産学官連携推進委員会)、3. 産学官連携関連施策の3点について講演しました。
休憩の後、今年度は2つの分科会に分かれての協議に移りました。
分科会Aでは「(1) 知的財産の管理運営方針の策定について」、「(3) 学生等に対する知的財産関連教育について」の2議題、分科会Bでは「(2) 大学等における産学連携組織の変遷について」、「(5) 各大学において当面する問題について」の2議題について協議しました。分科会Aでは(1)の議題に対して、本学 下条 センター長が「なぜ海外出願をもっとロングレンジで評価すべきか」と題して、宮崎大学の 福田 産学連携センター長が「宮崎大学の知的財産の管理運営方針の策定」と題して講演しました。また、議題(3)に対して、三重大学知的財産統括室の 狩野 助教が「三重大学における学生等に対する知財関係教育」と題して、山口大学地域共同研究開発センターの 田中 准教授が「学生向けの実践的知的財産教育」と題して講演しました。
分科会Bでは、議題(2)に関してはまず、事前のアンケートの結果組織改編を行ったのは33センター、改変していないのが26センターであることが報告され、その理由として「地域貢献・産学官連携の多様化・広範化」、「『知』の資源化」にあるとの分析結果が報告されました。議題(5)に関しては「人」、「金」、「もの」、「組織・あり方」などこれまでにも指摘されていた事例が次々と報告されました。
その後、再び全体会で分科会報告をした後、同ホテルで情報交換会を行い、和やかな雰囲気の中、さらに意見交換を深め、第1日目を終了しました。
第2日目は残された議題「(4) 産学連携の国際化対応について」について全体での意見交換が行われました。その後、特別講演として「不正競争防止法や特許法を駆使した『マジックしゃもじ』の開発とコピー商品対策」について(株)曙産業の 大山 代表取締役から講演がありました。
その他報告事項の後、来年度の会議を徳島大学で開催することが承認され、新潟大学地域共同研究センターの 坪川 紀夫 センター長の閉会の挨拶で本会議は終了しました。

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第68回研究開発セミナー報告

共同研究センター客員教授 岩田 直高

平成19年12月10日(月)午後1時より電気通信大学共同研究センター4階研修室において、「GaN FETの携帯電話基地局と電力制御用途への適用」と題して第68回研究開発セミナーが開催されました。先ず田口副サンター長のご挨拶に続き、セミナーを開始しました。
GaNの光デバイスは量産化され、既に市民権を得ていますが、電子デバイスへの適用は、今まさに実用化の時期を迎えています。前回(第65回)は、GaNの物性とその特徴を生かしたGaN FETの特性を示し、電子デバイス応用へと議論を進めました。今回のセミナーでは、量産化が始まった携帯電話基地局用GaN FETと早期に実用化が期待される電力制御用のGaNパワーデバイスについて、第一線で活躍されている専門家の方々に市場と技術の動向、最新の開発状況と今後の展望を講演して頂きました。
最初の講演は「無線通信用途のGaN-HEMTの開発状況と今後の展望」と題するもので、(株)富士通研究所 先端デバイス研究部 主任研究員の吉川俊英様にご講演を頂きました。吉川様は、GaNデバイスの基地局向け量産化で業界をリードする富士通のキーマンであり、今年の化合物半導体ICの国際会議(IEEE主催)のプログラムコミッティーを務められたり、数々の招待講演を受けられたりされております。製品開発でのご苦労話から、最新の技術開発や今後の動向まで、幅広く示されました。
2番目の講演は「GaNパワーデバイス開発とその電源応用」と題するもので、古河電気工業(株) 横浜研究所 GaNプロジェクトチーム 主査の野村剛彦様にご講演を頂きました。野村様は、電源用のGaN FETをSi基板上で作製し、課題である低下コスト化に向けた研究開発を進めています。ノーマリオフ化やMOS構造開発など、電源用デバイスとしての実用化に向けた技術及び製品開発の展望を示されました。
最後の講演は「自動車応用へ向けてのGaNパワーデバイスの開発」と題するもので、(株)豊田中央研究所 化合物半導体研究室 室長の加地徹様にご講演を頂きました。加地様は、今年の化合物半導体ICの国際会議での招待講演、さらにはナイトライドの国際会議で注目発表されるなど、この学会・業界のキーマンです。自動車の次世代のパワーコントロールユニットのキーデバイス開発に関する興味深いお話を頂きました。
師走のセミナーではありましたが、30名以上の参加を頂きました。半導体物性、現状デバイスとのベンチマークから技術及び製品の開発動向、さらには将来への展望など、参加された皆様には何かしら参考になる情報が得られたのではないかと思います。充実したセミナーの開催に向け、皆様のご指導とご鞭撻を今後とも宜しくお願いいたします。

第68回研究開発セミナーの様子
第68回研究開発セミナーの様子

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インターンシップ成果発表会で奨励賞受賞

報告:共同研究センター客員教授(インターンシップ担当) 本多 武

平成19年11月30日(金)、日本インターンシップ推進協会(JIPC)主催のインターンシップ成果発表会が東京の日本大学で開催されました。このインターンシップ成果発表会は毎年1回行なわれ、今年夏にインターンシップを履修した学生がその成果を発表する場です。同発表会では文部科学省、経済産業省の方も講演されインターンシップは大切な授業であり国もサポートしている、とアピールしていました。文部科学省の発表によれば今年日本全国でインターンシップを履修した大学生は50,430人、513大学になったとの報告でした。
この発表会では、中国福州市にある福建富士通信息軟件有限公司(日本語訳:福建富士通情報ソフトウエア株式会社)でインターンシップを履修した大学院博士前期課程1年 若園 伸二郎君(情報通信工学専攻)が発表を行いました。  若園君は福建富士通でのインターンシップ体験内容や、社員の方々との交流を通じて感じた日中交流のことをとても分かりやすく、そして自分がインターンシップを通じていかに成長したかを的確に発表しました。20名の大学生のインターンシップ体験発表があり、内3名が発表優秀者奨励賞を受け、その1人に本学の若園君が選ばれました。若園君はインターンシップを通じて自身が望んでいた日中交流を深めることが出来たことをとても喜んでいました。これは大学も求めていたことであり、大学関係者もこの受賞をとても嬉しく思っています。日本インターンシップ推進協会主催の成果発表会で本学学生若園君が優秀発表者奨励賞受賞したお知らせと若園君にお祝いを申し上げます。また研修で御世話になった方々に、今までご支援を戴きましたことに対しあらためて御礼申し上げます。ありがとうございました。

表彰を受ける若園君
表彰を受ける若園君

表彰状
表彰状

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第9回中国国際高新技術成果交易会(シンセンハイテクフェア)

平成19年10月11日(木)〜17日(水)の1週間にわたり中国深セン市において表記展示会が開催され、キャンパスクリエイトの紹介により本学も出展しました。本学からは田口准教授と研究協力課の黒田事務員が参加しました。新潟大学 社会連携研究センターの 松原 教授と山梨大学 地域共同開発研究センターの 環田 准教授も視察に参加されました。
以下はキャンパスクリエイトの産学連携コーディネータ 李 瑩玉・劉 叙・永嶋 昌子さんの報告の一部より引用です。

平成19年10月11日(木)夜に盛大な花火と共に幕を開けた、第9回シンセンハイテクフェアは、36カ国の国と地域から総数102の代表団が展示会に出席し、およそ3,500件の参展企業による16,000件の出品物が出展されました。開催期間中およそ58万人もの人々が訪れ、記録的な賑わいとなったそうです(深セン日報による)。
今回の展示会は、中国政府が発展戦略として重視するもので、「開放・革新の推進」、「知的財産権の保護」、「調和社会の建設」の3大テーマが掲げられていました。これらのテーマに基づき、米国、英国、ドイツ、ロシアなど22カ国の代表団が交流協力プロジェクトを携えて参加し、中国本土の省、自治区および香港、澳門、台湾の代表団、更に中国本土と香港の26の有名大学の団体なども参加する規模にいたっています。中でもアメリカの出展には大変注目が集まっていたとのことです。また、中国で知的財産権というと、まだまだ首を傾げたくなってしまいますが、特許事務所や会計事務所もブース出展していたところに、驚きと共に確かな変化の兆しを感じました。
日本に目を向けると、例年と同じく日本企業ブースには、おなじみのメーカーが集いました。オムロン、沖電気、SONY化学、村田製作所、NEC、TDK、日東電工、太陽誘電、旭ガラス、武蔵エンジニアリング、松下など測定機器や電子材料、生産設備や什器など世界的にも著名な日本の企業が並びました。このブースは、中国人にとっても興味深い人気のブースなだけにたいへんな盛況ぶりでした。シンセンでムラタセイサク君(村田製作所の自転車に乗るロボット)を見るとは思ってもみませんでした。
さて、キャンパスクリエイトが、今回皆さまにご提供させていただきましたブースは、日本ブースとは少し離れた4号館でした。フェアガイドには「深港産学研基地」と記載してあり、中国国内の企業或いは研究所エリアとなっておりました。この位置づけの経緯としましては、深港産学研基地のご好意がありました。このたびキャンパスクリエイトも現地オフィスを構えることになりましたので、地元企業ということで一般ブースの出展料の約三分の一で確保できたことにあります。
いずれにしても、全体として今回の目玉は大規模なアメリカ企業ブースが設置されていた事、知名度が上がり、訪問者の数が年々増加していることなどが上げられます。また、中国でも先進の技術の粋を集めた先端科学技術が披露される場としても年々注目されていますが、それこそがこの展示会の目的であり、来場者数からみても主催者側としては大成功に終わったと言えます。

電気通信大学の展示ブースの様子
電気通信大学の展示ブースの様子

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対外活動と社会貢献

地域貢献部門会議

平成19年10月12日(金)、東6号館803会議室において平成19年度第6回目の会議が以下の議題で開催されました。

  1. シンポジオン2007について
  2. 教職員ボランティア支援システムについて
  3. 今年度予算執行計画について
  4. その他報告事項

平成19年11月29日(木)、東6号館803会議室において平成19年度第7回目の会議が以下の議題で開催されました。

  1. シンポシオン2007の実施状況について
  2. その他報告事項

CEATEC2007

平成19年10月2日(火)〜6日(土)の5日間、幕張メッセにおいてCEATEC2007が開催され、本学は例年どおり招待され、産学交流パビリオンに出展しました。本センターからは比企 産学官連携 コーディネータ、小島 産学官連携 コーディネータ、田口 准教授が参加しました。この展示会は1日あたり30,000人ほどの来場者のある大きな展示会です。

CEATEC2007の展示
CEATEC2007の展示

産学公・東京技術交流会

平成19年10月25日(木)、26日(金)の2日間、東京Big Sight で開催された産業交流展2007との同時開催となる今年度の産学公・東京技術交流会が開催され、大学・TLO・研究機関・産学連携機関23機関の一つとして本センターも出展し、それぞれの産学官連携について展示しました。昨年度と異なり、事前受付制ではなく、また2日間になったので多くの来場者がありました。本センターからは比企 産学官連携 コーディネータ、小島 産学官連携 コーディネータ、田口 准教授が参加しました。

産学公・東京技術交流会の展示
産学公・東京技術交流会の展示

第8回ビジネスフェア from TAMA

平成19年11月6日(火)、新宿NSビルにおいて、西武信金とTAMA協会の主催で第8回のビジネスフェアFrom TAMA が開催され、本センターも出展しました。多摩地区の中小企業の他に新潟の燕・三条地区の企業の参加もあり昨年度から拡大した展示会でした。本センターからは比企 産学官連携 コーディネータ、小島 産学官連携 コーディネータ、田口 准教授が参加しました。

ビジネスフェア from TAMA の展示
ビジネスフェア from TAMA の展示

弘前大学地域共同研究センター10周年

平成19年11月7日(水)、弘前大学地域共同研究センターの10周年記念式典と「あおもり産学官金連携推進会議フォーラム2007」が開催され、田口 准教授が参加しました。午前中の記念式典では遠藤 弘前大学長の式辞、青森県の三村 知事と文部科学省の田口 研究振興局研究環境・産業連携課長からの式辞の後、内山 弘前大学地域共同研究センター長事務取扱から「弘前大学地域共同研究センター10年の歩み」の紹介がありました。午後にはフォーラムが開催され、100名以上の参加者で盛り上がりました。地域における弘前大学への期待の大きさが感じられました。

東芝キャリア(株)において講演

平成19年11月9日(金)、先に本センターを訪問された東芝キャリア(株)の三谷技術顧問、長澤技師長からの要望で同社富士工場に 斉藤 元北見工大地域共同研究センター専任教授と 田口 准教授とが訪問し、辰巳 統括技師長をはじめとした30名を超える社員の方々に産学連携の現状とヒューマンアシストロボットについて講演しました。

ものつくりに活かす先端技術セミナー

平成19年7月19日(木)、さいたま新都心の新都心ビジネス交流プラザにおいて、産学連携支援センター埼玉の主催で「福祉・医療分野における次世代ロボットセミナー」が開催され、田口准教授が「ヒューマンアシストロボットの開発」と題して講演しました。80人を超える参加者でこの分野への関心の強さがうかがえるセミナーでした。

東京都教員研修で講演

平成19年11月13日(火)、共同研究センター4階研修室において、東京都の教員研修生民間企業派遣研修でキャンパスクリエイトが受託して研修を行う4名の教諭の方々に、田口 准教授が国立大学全体と本学の産学連携について、堀 知的財産本部副本部長が本学の知的財産の扱いについて講演しました。

Embedded Technology 2007

平成19年11月14日(水)〜16日(金)の3日間、パシフィコ横浜において Embedded Technology 2007が開催され、本センターは例年どおりユニバーシティパビリオンに出展しました。また、キャンパスクリエイトは黒崎客員教授のレーザ溶着装置を出展しました。毎日3,000人を超える入場者のある大きな展示会です。本センターからは比企 産学官連携 コーディネータ、小島 産学官連携 コーディネータ、田口准教授が参加しました。

Embedded Technology 2007 の展示
Embedded Technology 2007 の展示

電気通信大学フォーラム2007

平成18年11月23日(金)、24日(土)の2日間、学園祭である調布祭と時を同じくして今年の電気通信大学フォーラムが開催されました。大学紹介として研究室公開と講演会が行われ、23日にはオープンキャンパスとして高校生向けに入試説明会、保護者のための就職ガイダンスも行われました。

第7回産学官連携サミット

平成19年11月26日(火)、内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省、日本経済団体連合会、日本学術会議の主催でホテルオークラ東京において今年度の産学官連携サミットが開催され、本学から 三木 機構長が出席しました。本年度のテーマは「イノベーション創出の具体化に向けた産学官連携の新たな展開」でした。

2007国際ロボット展

平成19年11月28日(水)〜12月1日(土)、東京Big Sight において2年に1度の国際ロボット展が開催され、本学からは大学等の研究成果を展示する「RT交流プラザ」に知能機械工学科の下条研究室の各種センサ、明研究室の圧電ファーバーを利用した魚ロボット、松野研究室のレスキューロボットと田口研究室のスケーティングロボットを展示しました。

国際ロボット展での下条研の展示
国際ロボット展での下条研の展示

国際ロボット展での松野研の展示
国際ロボット展での松野研の展示

産学連携学会理事会

平成19年12月4日(火) 、ダイビルの徳島大学東京事務所において今年度第2回目の理事会が以下の議題で開催され、田口准教授が参加しました。

  1. 会員の調査結果と会費未納者の取扱いについて
  2. 支部・研究会規定(案)の修正案について
  3. 講習会の進め方について
  4. 会員の募集方法について
  5. 「産学連携学」投稿規定の改正について
  6. その他報告事項

なお、第6回の大分大会は平成20年6月26日(木)、27日(金)の両日に大分市のコンパルホールにおいて開催されます。

セミコンジャパン2007

平成19年12月5日(水)〜7日(金)の3日間、幕張メッセにおいて表記展示会が開催され、本学からは大学院情報システム学専攻の曽和研究室が並列キューコンピュータシステムを展示しました。本センターでは 小島 産学官連携コーディネータ、田口 准教授、比企 産学官連携コーディネータが出席し、サポートしました。また、キャンパスクリエイトは黒崎客員教授のレーザ溶着装置を出展しました。毎日34,000人を超える入場者のある大きな展示会でした。

セミコンジャパン2007の展示
セミコンジャパン2007の展示

インターンシップ委員会

平成19年12月14日(金)、本センター4階研修室において本年度2回目のインターンシップ実行委員会が開催され、本年度の実施状況と課題、来年度に向けた方針などが議論されました。

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