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電気通信大学 共同研究センターメール No.50 Web版

発行:2006年12月25日

目次

  1. 今年度の目標達成
  2. イベント報告
  3. 第65回研究開発セミナー
  4. 対外活動と社会貢献

今年度の目標達成

共同研究センター長 中嶋 信生

今年度の共同研究は既に通算150件を越え、法人化の際に立てた目標を前倒しで達成しました。総額でも3億円と、前年度を越えています。これも皆様のご協力の賜物であり、感謝致します。 共同研究増加の主な要因は、研究室紹介冊子「OPAL−RING」の提供とシーズ育成資金助成応募の促進、ならびにキャンパスクリエイト、産学連携コーディネータ、客員教授による広報活動によるものと考えられます。おそらく産学連携に関連の深い研究をされている多くの教員は、既に共同研究を進めておられるでしょう。 これからは、3つの課題を追求したいと思います。1つ目は、産学連携に馴染みの少なかった分野の開拓です。本年10月に開催された国立大学法人共同センター長会議においても、人文・社会系の産学連携が話題となっていました。社会貢献という意味では、さまざまな形での連携があると思います。経営マネジメントや品質・信頼性向上などもその例です。皆様の提案を期待しています。 2番目は、大学発ベンチャーです。これまでも毎年1〜2件成立していますが、他の盛んな大学に比べると、かなり少ない数です。今後わが国の産業活性化にとって活力のあるベンチャー企業の存在は大きいです。これまでベンチャーは大企業からなかなか認知されず活動しにくい環境でしたが、インターネットが普及しかつ商品サイクル変化の激しい状況下で、ベンチャー企業成立の可能性は以前よりも高くなってきました。共同研究センターには創業ベンチャー支援ルームがあり、何でも相談に応じる体制を整えていますので、是非利用下さい。 3番目は、共同研究へのインセンティブです。法人化に伴い共同研究費に加えてその10%を間接経費として計上することにしましたが、これまで大学運営への貢献に対してこれまで何の還元もありませんでした。この件も前に述べた共同研究センター長会議の主要議題で、既にいくつかの大学で本人への報酬という形のインセンティブが実践されていることがわかりました。本学でも是非実施したいと考えています。

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イベント報告

全国国立大学共同研究センターセンター長等会議報告

専任助教授 田口 幹

平成18年10月12日(木)14:00より、第18国立大学法人共同研究センター長等会議は当番校である岡山大学の大学院自然科学研究科棟大会議室において開催され、全国63大学(含むオブザーバーの龍谷大学)のセンターから各センター長、専任教員、研究協力関係事務員など175人の等が参加しました。本センターからは中嶋センター長、田口専任助教授、田端産学連携係長の3名が参加しました。
会議は、まず基調講演で、文部科学省研究振興局研究環境・産業連携課の佐野 太 課長が今後の文部科学省の施策をふまえた現状を講演しました。その後、学内の会議の関係で会議途中になりましたが、稲葉岡山大学副学長から歓迎のご挨拶がありました。
続いて、協議事項に移り、以下の各協議事項について提案した各大学から趣旨説明と補足説明があり、協議の結果を文部科学省に要望として提出することになりました。

  1. 技術相談、技術者支援事業の有料化について
  2. 共同研究担当教員へのインセンティブ付与について
  3. 研究成果有体物(マテリアルトランスファー)の取扱いについて
  4. 人文・社会系分野における産学官連携の取り組みについて

その他報告事項の後、来年度の会議を新潟大学で開催することが承認され、岡山大学産学官融合センターの 宇野 義幸 センター長の閉会の挨拶で本会議は終了しました。夕刻からは、岡山ロイヤルホテル光琳の間に会場を移して情報交換会を行い、和やかな雰囲気の中、さらに意見交換を深めて会議を終了しました。

平成18年度関東地区「大学知的財産戦略研修会」報告

知的財産本部副本部長 堀 建二

文部科学省の「大学知的財産本部整備事業」の一環として、この研修会の幹事校を本学が担当し、平成18年10月31日(火)にタワーホール船堀において開催しました。全国の大学知的財産本部員や関係者など約200人が参加し、盛会でした。  
本研修会は、「海外大学・企業との受託・共同研究における問題点、契約書作成と交渉」を主テーマとし、大学知的財産本部の実務に詳しい竹岡八重子弁護士(センチュリー法律事務所)による講演と、先行事例を有する大学の国際的産学連携への取り組み状況の紹介、文部科学省による外国為替及び外国貿易法(外為法)に係る規制などについての講演を行なって戴きました。  
特に、今回の研修会では一般的な講演やパネルディスカッションではなく、海外との受託・共同研究において産学連携・知的財産担当者が担当する交渉や事務手続き及びその準備作業について、具体的に研修及び情報交換を行うことを狙いとし、時間に追われる中、実務にも係わる活発な質問などが多く出ました。  
また、今回竹岡弁護士に作成戴いた「海外大学・企業との共同研究契約書」の雛形は、更に内容の充実を図った後で、全大学の関係者にも参考にして戴けるように配布、ホームページでの公開など考慮中です。  
研修会終了後、交流会をタワーホール船堀内、イベントホール太陽の間で開催しました。

プログラムは以下の通りでした。

主催者挨拶

  • 電気通信大学 理事(産学連携担当):松田 晃一 氏
  • 文部科学省 研究振興局 研究環境・産業連携課 技術移転推進室 室長補佐:吉田 秀保 氏

国際的産学連携への取り組み状況紹介

  • 東京大学 産学連携本部知的財産部 知的財産統括主幹:古川 静雄 氏
  • 東京工業大学 産学連携推進本部企画部門 特任助教授:細野 光章 氏
  • 慶應義塾大学 知的資産センター 所長:清水 啓助 氏

「海外大学・企業との受託・共同研究における問題点(関連法規と契約書作成)」

  • センチュリー法律事務所 弁護士:竹岡 八重子 氏

「外国為替及び外国貿易法(外為法)に係る規制について」

  • 文部科学省 研究振興局 研究環境・産業連携課 技術移転推進室 専門官:小石 真弓 氏

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第65回研究開発セミナー報告

共同研究センター客員教授 岩田 直高

平成18年12月11日(月)午後1時より電気通信大学80周年記念会館3階において、「高出力を高効率で制御する新デバイス」− GaNを用いた電子デバイスの開発動向 − と題して第65回研究開発セミナーが開催されました。先ず中嶋共同研究センター長にご挨拶を頂き、セミナーを開始しました。
GaNの光デバイスは量産化され、既に市民権を得ていますが、電子デバイスへの適用は、今まさに実用化の時期を迎えています。このセミナーでは、GaNの物性からその特徴を生かした電子デバイスの開発へと議論を進めました。その中でも早期に実用化が期待される電力制御と携帯電話基地局用のデバイス開発の実際について、第一線で活躍されている専門家の方々に市場と技術の動向、研究成果と今後の展望を講演して頂きました。なお、今回のセミナーは前回と同様に半導体デバイスに関するセミナーですが、前回のキーワードが低電圧動作と省電力であったのに対して、今回は高電圧動作と高出力がキーワードとなりました。
最初の講演は「GaNの特徴と電子デバイスへの適用」と題するもので、独立行政法人産業技術総合研究所 パワーエレクトロニクス研究センター 研究センター長代行、総括研究員の 奥村 元 様にご講演を頂きました。奥村様は、GaNを始めSiCなどワイドギャップ半導体に造詣が深い方で、GaNの物性面から見た特徴や結晶性での課題、そしてGaNに適したデバイス適用までを示されました。
2番目の講演は「シリコンパワー素子の現状とGaNを含む将来技術」と題するもので、(株)東芝 セミコンダクター社 ディスクリート半導体開発部 参事の 大村 一郎 様にご講演を頂きました。大村様は、電力制御用パワー素子の第一人者で、現状デバイスの課題から今後の市場と技術及び製品開発の展望までを示されました。
最後の講演は「基地局用パワーGaN FETの開発状況」と題するもので、財団法人新機能素子研究開発協会 先進高周波デバイスR&Dセンター 主任研究員の 分島 彰男 様にご講演(ご都合がつかなくなった宮本 広信 様の代理でご講演)を頂きました。基地局用パワーGaN FETは、数社から量産化のアナウンスが既にされていますが、素子協独自の最新の研究成果を含めてお話を頂きました。
師走のためか参加者がいつもより少ないセミナーではありましたが、現状デバイスとのベンチマークや技術及び製品の開発動向もあり、参加された皆様には何かしら参考になる情報が得られたのではないかと思います。充実したセミナーの開催に向け、皆様のご指導とご鞭撻を今後とも宜しくお願いいたします。

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対外活動と社会貢献

産学官等連携推進本部運営委員会

平成18年10月10日(火)、共同研究センター4階研修室において平成18年度第2回目の会議が以下の議題で開催されました。

  1. 共同研究および受託研究の受入について
  2. 人事について
  3. 民間基盤技術研究促進制度(地域中小企業・ベンチャー重点支援型)公募提案の募集等に係わる委託業務について
  4. その他報告事項

地域貢献部門会議

平成18年10月2日(月)、西6号館501室において平成18年度第4回目の会議が以下の議題で開催されました。

  1. ボランティア活動の支援体制について
  2. 地域貢献シンポシオン2006
  3. その他報告事項

平成18年11月6日(月)、西6号館501室において平成18年度第5回目の会議が以下の議題で開催されました。

  1. 学内教職員のボランティア活動組織化支援体制について
  2. 今年度部門活動報告書(アニュアルレポート)作成方針について
  3. 学生表彰規定について
  4. 美化ボランティアイベント実施体制について
  5. 地域貢献部門シンポシオン2006体制について
  6. その他報告事項

平成18年12月11日(月)、西6号館501室において平成18年度第6回目の会議が以下の議題で開催されました。

  1. 新年度予算(体制)について
  2. 06報告書(Web版)について
  3. その他報告事項

徳島大学利益相反研修会

平成18年9月21日(木)、文部科学省21世紀型産学官連携手法の構築に係わるモデルプログラム事業として徳島大学知的財産本部主催の第1回利益相反研修会が徳島プリンスホテルで開催され、田口専任助教授が委員として参加しました。今回は利益相反状態のチェックシートについて意見交換をしました。全国の23大学、3研究機関から57名のオブザーバが集まりました。
平成18年12月11日(月)、12日(火)の二日間にわたり、第2回目の利益相反研修会が徳島大学日亜ホールで開催され、田口専任助教授が委員として参加しました。今回は委員のみで実例について意見交換し、そのマネジメントのポイントをまとめました。

国際福祉機器展2006

平成18年9月27日(水)、東京ビッグサイトで開催された表記展示会に田口専任助教授が出席し、情報収集を行いました。

CEATEC JAPAN 2006

平成18年10月3日(火)〜7日(土)の5日間、幕張メッセにおいてCEATEC2006が開催され、今年度も産学交流パビリオンが設けられ、北海道大学から鹿児島大学まで38の大学研究室が展示しました。本センターも本学の産学連携の紹介を展示しました。1日に30,000人以上が来場する大変大きな展示会でしたが、会場内の場所の関係もあり、大学関係のブースにはあまりお客が集まりませんでした。

第3回Business Link商賣繁盛at Big Sight

平成18年10月12日(木)、Big Sight において表記展示会があり本センターも参加しました。この展示会は昨年度から行われており、今年度は5月の大阪での開催に次ぐものでした。三菱東京UFJ銀行が主催したもので取引先企業など500社以上が参加する大規模なものです。今回は、産学連携に熱心な10大学の産学連携部門が参加しました。

産業交流展2005

平成17年10月25日(火)、26日(水)の2日間、東京ビッグサイトにおいて、東京都の産業交流展2005実行委員会主催で表記展示会が開催され、本センターと(株)キャンパスクリエイトが出展しました。

東京経営者協会インターンシップ成果報告会

平成18年10月20日(金)、アーバンネット大手町ビルにおいて本年度のインターンシップ成果報告会が開催され、本多客員教授、田口専任助教授が参加しました。今年度は東京経営者協会に加えて神奈川県と埼玉県の経営者協会の3者による共催でKIPCだけでなくこちらの団体も広域化を進めていました。

第7回ビジネスフェア from TAMA

平成18年11月1日(水)、新宿NSビルにおいて西武信金の表記展示会が開催され、本センターも展示しました。

関東経済産業局より来訪

平成18年11月13日(月)、関東経済産業局地域経済部新規事業課産学連携推進チームから 幸物 事業革新企画調整官と 中嶋 企画係長が本センターを訪問され、竹内特任教授、田口専任助教授と研究協力課産学連携係の井田主任が懇談しました。

Embedded Technology 2006

平成18年11月16日(水)〜17日(金)の3日間にわたってパシフィコ横浜において恒例の表記展示会が開催され、本センターもユニバーシティパビリオンに参加しました。この展示会は毎年盛況で、今年も30,000人を超える入場者がありました。また、キャンパスクリエイトも参加しました。

第17回 府中市工業技術展 〜ふちゅうテクノフェア〜

平成18年11月16日(木)〜18日(土)の3日間恒例の府中市工業技術展「ふちゅうテクノフェア」が開催され、稲見研究室のインターラクティブコミュニケーションロボットを展示しました。3日間で1,800名を超える入場者がありました。

電気通信大学フォーラム2006

平成18年11月17日(金)、18日(土)の2日間、学園祭である調布祭と時を同じくして今年の電気通信大学フォーラムが開催されました。大学紹介として研究室公開と講演会が行われ、18日には高校生向けに模擬授業や入試説明会、保護者のための就職ガイダンス、企業の出展による企業研究展示会も行われました。

地域貢献シンポジオン2006

今回も電気通信大学フォーラム2006に合わせて、地域貢献部門が11月19日(日)に「地域貢献シンポジオン2006」を開催しました。今回は昨年ご参加頂いたCSR活動に熱心な地元のアフラック(アメリカン生命保険)、東京FC(株)、サントリー(株)、(株)西友の活動をポスターで紹介し、研究発表では(株)セブン&アイホールディングス、小田急電鉄(株)、東京電力(株)のCSRへの取り組みが発表されました。

調布市商工会基本計画策定委員会

平成18年11月21日(火)、調布市商工会において基本計画策定事業小委員会が開催され、田口専任助教授が参加しました。調布市の産業施策検討委員会の施策との整合性などを考慮した基本計画のたたき台が提案され、この方向でまとめていくことになりました。
平成18年12月6日(水)、基本計画のたたき台を作成している(株)サクセスロード経営研究所において基本計画策定委員会の事前打ち合わせが開催され、田口専任助教授が参加しました。次回の全体会での報告案がまとめられました。
平成18年12月13日(水)、調布市商工会において第3回目の基本計画策定委員会全体会が開催され、田口専任助教授が参加しました。本年度の提案書の骨子が了承されました。

産学公・東京技術交流会

平成18年11月29日(水)、秋葉原のダイビルにおいて今年度の東京都主催産学公技術交流会が「ほしい技術がここにあります」「門戸開放、研究成果」をキャッチフレーズに開催されました。本学ではキャンパスクリエイトとともに田口専任助教授が参加しました。今年度の交流会はまず、産学連携の成功例として北星鉛筆の杉谷社長の講演、続いて参加機関の一分間PR、参加機関による「おすすめシーズ」プレゼンテーションがありました。参加機関は17の大学等、4つの支援機関等がメインでした。

全日本科学機器展 IN 東京2006

平成18年11月29日(水)〜12月1日(金)の3日間、ビッグサイトにおいて表記展示会が開催され、本センターでは矢加部研究室の6ポート回路校正器を展示しました。

KIPC(関東インターンシップ協会)インターンシップ成果報告会

平成18年12月1日(金)、新宿の工学院大学において本年度のKIPCインターンシップ成果報告会が開催され、中野客員教授、本多客員教授、田口専任助教授が参加しました。

コラボ産学官常任委員会

平成18年12月5日(火)、コラボ産学官プラザ in Tokyo において今年度第2回目の常任委員会が開催され、田口専任助教授が参加しました。

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