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産学官連携ニュース No.28   Web版

発行:2016年3月25日

目次

第102回研究開発セミナー報告

報告:キャリア教育部会 インターンシップ推進担当特任教授 本多 武

 電通大のキャリア教育の1つであるインターンシップは平成10年度に開始され平成27年度までに履修した学生は2,574名に達した。学生はインターンシップにおける就業体験を通じて大学教育では得られないものをつかみ、大きく成長し学生生活の糧にしながら更なる勉学に努め、そして巣立ち広く社会で活躍している。
 実学を重んじる電通大のインターンシップは企業・団体のご支援があってはじめてその教育的効果が得られるため、引き続き企業の皆様の温かいご支援をあらためてお願いしたい。
 平成27年度、主に夏季休暇中にインターンシップを履修した学生数は176名。学生の受入れを表明戴いた企業・団体数は171であった。企業・団体様にはこの場をお借りし御礼申し上げる。
 また、本学では毎年1回、学生が何を考え、何を目的にインターンシップを履修し、企業・団体様は学生の受入れにあたりどんな課題、効果があったかを発表する機会を産学官連携センター主催の研究開発セミナーの場で行ってきた。今年度は第102回研究開発セミナー「産学連携の人材育成XIV インターンシップ」として、平成28年1月29日(金)に開催し企業の方々を中心に90名ほどが参加された。
 このセミナーでは、教育戦略担当の 中野 副学長が、平成28年度からスタートする電通大のあらたな教育研究体制の「学生自らの成長に併せ段階的、探究的に専門分野を選択でき、グローバルに活躍、広く社会に貢献できる人材を育成、排出する」目標について教育システムの改革を中心に紹介をした。また、キャリア教育部会長渡邊から今年度のインターンシップ実績報告を行った。
 続いてインターンシップ生を受け入れた企業「一般財団法人 日本気象協会」執行役管理部長 宮下 孝治氏が、同協会の組織理念から事業紹介を、そしてなぜインターンシップを推進しているか、課題はなんだったか、電通大生をインターンシップ生としてなぜ受け入れたかを幅広く講演して戴いた。中でも自然科学と情報処理に関心のある電通大学生の参加は大いに期待しているとの話しもあり心強かった。次に「富士フィルムソフトウエア株式会社」代表取締役社長 井駒 秀人氏から、同社の事業紹介、富士フィルム株式会社と連携しながらグローバルに展開しているソフトウエア開発の紹介があった。またインターンシップ導入成果として社員も学生の指導を通じて刺激され、職場が活性化。なによりも電通大学生は礼儀正しく、学生の優秀さを再認識したとの温かい評価を戴いた。
 学生から富士フィルムソフトウエア株式会社で実習をした学生を含めて10名の体験発表があった。学生はインターンシップを通じて、企業現場での雰囲気を肌で感じた・自身の知識不足を反省・もう一度インターンシップを経験したい・スケジュール管理の大切さを知った・限られた時間の中でどう結果を残すか、など大切なことを学んだとの発表があった。

学生の発表
学生の発表

企業の発表
企業の発表

第103回研究開発セミナー報告

報告:産学官連携センター客員教授 志村 則彰

  平成28年3月8日(火)、第103回研究開発セミナー「世界No.1を目指して」を開催いたしました。企業等から53名(内学生6名)のご参加があり、質疑応答も活発に行われました。ご参加いただきました皆様方には心より御礼申し上げます。
 中小企業である(株)オプトエレクトロニクスの取締役会長としての思いから、このセミナーのテーマを「中小企業でも世界No.1」としました。そこで、「世界No.1」に挑戦し結果を出している(株)オプトエレクトロニクスで本学出身の若手エンジニア3名が「CCD、Lasar、CMOS」の各デバイスを使ったバーコードリーダーの開発結果を披露しました。参加者の皆様に(株)オプトエレクトロニクスの取り組みを充分お伝えできたと思います。
 さらに、本学大学院情報システム学の 栗原 教授から講演していただきました「自動認識の今後の展開」の中で人工知能をわかりやすく解説していただき、参加者皆様方の心の中に「Deep learning」という言葉が印象に残ったことと思います。また、この中で栗原教授からご紹介いただいた3月9日から行われる「Google AI アルファ碁」と「イ・セドル九段」との囲碁対決がとてもタイムリーで身近に感じました。近い将来に「バーコード」と「人工知能」との協働が実現できると思いました。

 プログラムは以下の通りでした。
1.「バーコード読み取り装置のマーケットと業種」 (株)オプトエレクトロニクス 取締役会長 志村 則彰 氏
2.「CCD方式の世界No.1を目指して」 (株)オプトエレクトロニクス 開発Gr. 段 志輝 氏
3.「Laser方式の世界No.1を目指して」  (株)オプトエレクトロニクス 開発Gr. 新関 尚也 氏
4.「CMOS方式の世界No.1を目指して」  (株)オプトエレクトロニクス 開発部長 福場 賢 氏
5.「自動認識の今後の展開」 大学院情報システム学研究科 教授 栗原 聡

セミナーの様子
セミナーの様子

セミナーの様子
セミナーの様子

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対外活動と社会貢献

テクニカルショウヨコハマ2016

 平成28年2月3日(水)〜5日(金)の3日間、パシフィコ横浜において表記展示会が開催され、田口 幹 特任教授が視察しました。今年は595社の参加で、十数大学とIDECや神奈川産技センターなどの支援機関が参加しました。

ソリューション提案交流会

 平成28年2月10日(水)、中野サンプラザにおいてTAMA協会、中小企業基盤整備機構の共催で地域イノベーション戦略支援プログラムの一環で交流会が開催され、大手企業32社、中小企業139社、7大学・研究機関が参加しました。本学からは安達 日出夫 特任教授、田口 幹 特任教授、今田 智勝 コーディネーターが個別面談会に対応しました。

ソリューション交流会の様子
ソリューション交流会の様子

ビジネスマッチング商談会

 平成28年2月19日(金)、調布クレストンホテルにおいて、調布市商工会ものづくり企業支援室の主催、西武信用金庫の共催で、商談会が開催され、電気通信大学として本センターから本間 壽彦、小森 英和 両コーディネーター、田口 幹 特任教授が参加しました。本センターには5件の相談企業があり、盛況でした。

輸出管理DAY for ACADEMIA 2016

 平成28年2月26日(金)、芝浦工業大学豊洲キャンパスにおいて4回目となる表記シンポジウムが開催され田口 幹 特任教授と研究推進課の田中 圭 特任事務職員、知的財産部門の 村松 宏祥 知的財産マネージャーが参加しました。大学における輸出管理に関心が集まっている中、開催されたこのフォーラムでは、午前中には「大学における技術情報管理のあり方」をテーマにのプレリミナリー・セッションが行われました。企業の立場から「日立製作所研究開発グループにおける大学との連携と技術管理」、文部科学省の産学官連携リスクマネジメントモデル事業校の名古屋大学と九州大学から「名古屋大学の技術流出防止マネジメントについて」、および「九州大学が提案する技術流出防止マネジメントについて」、新潟大学の 松原 幸夫 教授から「該非判定データベースの現状と展望」、長崎大学の 河合 孝尚 コーディネーターから「NEXT STEP!! ―安全保証・輸出管理―」と題した講演で安全保障輸出管理に関する啓発活動の事例や、効果的な啓発方法等について紹介されました。
 午後は主催者挨拶の後、経済産業省 貿易経済協力局 貿易管理部 安産補償貿易室 早野 幸雄 室長からの「安全保証貿易管理に係わる経済産業省の取り組みについて」、文部科学省 高等教育局 教育企画課 国際企画室 松本 英登 室長からの「大学における安全保証貿易管理 −この1年−」の二つの基調講演に続き、米国国務省 国際安全保証・拡散防止局 ミサイル・生物・化学拡散防止部長の Ms. Pamela K. Durhum 氏から「Intagible Technology Transfaer 」と題し、米国の安全保証管理について、外務省 軍縮不拡散・科学部 不拡散・原子力課 松本 洋企画官から「輸出管理・無形技術移転の係わる国際的議論の動向」、法務省 入国管理室 入国在留課 丸山 秀治 課長から「外国人の出入国管理について(留学生を中心に)」の三つの講演がありました。休憩の後、「大学における濃淡管理の現状と課題」をテーマにパネルディスカッションが行われ、先進的な取り組みをしている九州工大、東京工大、徳島大、横国大の実務担当者と企業の代表として日立GEニュークリア・エナジー株式会社から各者の取り組みが報告され熱心な議論が行われました。

首都圏西部スマートQOL技術開発地域シンポジウム2016

 平成28年3月2日(水)、立川グランドホテルにおいて地域イノベーション戦略支援プログラムの最終報告となる表記シンポジウムが開催されました。東京工業大学特命教授/東京都市大学の 柏木 孝夫 教授が「エネルギビジネス最前線」と題した基調講演をされました。
 その後のパネルディスカッションでは本学の 鎌倉 友男 特任教授はじめ4名のパネリストがスマートQOL(SQOL)技術開発の最新状況等を紹介しました。

本学の成果の展示
本学の成果の展示

鎌倉特任教授の講演
パネルディスカッションでの鎌倉 友男 特任教授の講演

○ Hack U 電気通信大学 2016

 平成28年3月2日(水)〜5日(土)の4日間、学生のためのものづくり体験イベント「Hack U 電気通信大学 2016」が開催されました。2日から4日の開発期間には、福田 喬 学長がお越しになり各チームは激励の言葉をいただきました。5日は共催であるヤフー株式会社の本社(東京ミッドタウン)で発表会と受賞式が行われ、最優秀賞はチーム名「レッドインパルス」の「NINJA LOQ」が、電気通信大学賞はチーム名「ファジィライバー」の「だれでもユビテンG」が受賞しました。

学長の激励
学長の激励

発表会で記念撮影
発表会で記念撮影

多摩CBネットワーク シンポジウム

 平成28年3月5日(土)、本学にて第7回目となる表記シンポジウムが開催され、講堂で講演、新C棟で分科会が行われ、産学官連携センター 中嶋 信生 センター長が最後の総評をおこないました。現在、私たちが住むまちには、少子高齢化、子育て支援など様々な課題があり、それについてビジネスの手法を用いて課題解決に取り組む地域課題解決ビジネス「CB:コミュニティビジネス」に注目が集まっています。本シンポジウムはそうした事業で起業を目指す人、すでに起業している方々のコミュニケーションの場として開催されました。当日は163名が参加し、熱気に溢れており盛況でした。

○ 学金連携システム研究会 第15回研究会

 平成28年3月11日(金)、新潟大学駅南キャンパス「ときめいと」において表記研究会が開催され、小森 英和 コーディネーターが参加しました。今回の研究会は、内閣府でも特徴的な取り組み事例として取り上げられ、成果をあげている十六銀行様の「サプライヤー検索サービス(逆見本市商談会)」等についてご講演がありました。銀行が中心となり、自治体や商工会議所と協力して実施する商談会は、企業と地域の新しい支援方法として注目すべき取組だと思いました。大学もその一助を担うことが可能かもしれません。

○ 芙蓉研究開発懇談会向け講演会

 平成28年3月18日(金)に、本学産学官連携センターが主催する「芙蓉研究開発懇談会」向け講演会およびデモが、西5号棟1階101教室、および2階205号室を会場として行われました。
 「芙蓉研究開発懇談会」とは、芙蓉懇談会傘下の専門部会の一つであり、沖電気、サッポロビール、JFEエンジニアリング、昭和電工、大成建設、太平洋セメント、日油、日清製粉、日清紡、日本精工、日立製作所等の企業における研究開発部門の責任者の集まりであり、当日は18社、34名もの方々に参加して頂きました。
 まず第1部では、福田 喬 学長の挨拶に続き、産学官連携センターの中嶋 信生 センター長より産学連携への取り組み紹介があり、続いて、大学院情報理工学研究科知能情報工学専攻の新 誠一 教授、および澤田 賢治 准教授より、「制御系セキュリティ技術の最新動向と今後の展望」と題する講演およびデモが実施されました。
 第2部では、会場を大学会館3階のレストランに移し、本学経営戦略担当の木野 茂徳 理事、および芙蓉研究開発懇談会の 佐藤 明彦 事務局長の開会挨拶、および知的財産部門の本間 高弘 部門長の乾杯の挨拶をきっかけとして、懇親会が開催されました。懇親会の中では、千野 俊猛 特任教授による「100年経営の会」や、梶谷 誠 学長顧問による「スーパー連携大学院」への取り組みなども紹介され、本学が教育研究による技術知識の向上だけでなく、“人づくり”を大切にしていることを理解して頂きました。 今後は、「芙蓉研究開発懇談会」の会員と本学で、共同研究テーマの探索や連携関係の強化などが期待されます。

新 教授の講演
知能情報工学専攻 新 教授の講演

懇親会の様子
懇親会の様子

○ 産学公連携相談窓口 協力機関との意見交換会

 平成28年3月23日(水)、産学公連携相談窓口をしている東京商工会議所の主催で、三菱ビル1階 コンファレンススクエアM+「サクセス」において参加各大学間の連絡会議として表記意見交換会が開催され、田口 幹 特任教授と小森 英和 コーディネーターが参加しました。

○ 第12回コラボ産学官本部理事会

 平成28年3月25日(金)、船堀のコラボ産学官プラザ in TOKYOにおいて表記会議が開催され、田口 幹 特任教授が参加しました。

お知らせ

産学官連携センター運営委員会

 平成28年3月9日(水)、東7号館4階415室において第41回産学官連携センター運営委員会が以下の議題で開催されました。

  1. 特任教員の任用について
  2. 規程等の一部改正について
  3. 共同研究及び受託研究の受入について
  4. その他報告事項

○ 人事

2年間にわたり多摩信用金庫から出向していただいた 水野 将博 コーディネーターが多摩信用金庫に戻り、後任に小森 英和 さんが着任され、平成28年2月12日(金)に出向報告会・決意表明式が開かれました。

出向報告会
水野さんの出向報告会

決意表明式
小森さんの決意表明式

○ 自己紹介(小森 英和さん)

 平成28年1月20日より多摩信用金庫(たましん)から出向し、産学連携コーディネーターとして着任しました「小森 英和 こもり ひでかず」です。
 たましんでは散田支店(八王子)、国分寺支店、国分寺南口支店と3店舗を経験し、営業係として地域の法人・個人を担当、日々課題解決に邁進しておりました。
 景気は好転していると言われておりますが、地域を取り巻く環境は依然として厳しい状況であり、課題も多岐にわたっています。特にたましんのお客様である中小企業は課題が多く、私も代表者と面談するたびに何かできることはないのかと思う日々でありました。
 産学連携については何も知らないまま飛び込んできましたが、これも一つの縁だと思っています。企業と大学の橋渡し役として関係者皆さまがWIN-WINの関係になることができるように「情熱」を持って頑張っていきたいと思います。
 国立大学法人 電気通信大学での活動を活かし、社会貢献・地域貢献に繋がるよう仕事に邁進してまいります。未熟者ではありますが、これからご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。

水野さん
水野 英和 さん

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