Center for Industrial and Governmental Relations

産学官連携支援部門サイトHOME > ピックアップ > 産学官連携ニュース

産学官連携ニュース No.18   Web版

発行:2013年9月25日

目次

第26回国立大学共同研究センター専任教員会議報告

産学官連携センター特任教授 田口 幹

 第26回国立大学共同研究センター専任教員会議は、8月27日(火)、28日(水)に、当番校である横浜国立大学により同大学教育文化ホールにおいて開催され、田村教授と田口特任教授が参加しました。
この会議では、専任教員は、国立大学に共同研究センターが設置されてから今日に至るまで、産学官連携活動の牽引役としてセンター業務の一翼を担って活動してきた。しかし、時代と共にセンターに求められるニーズは多様化し、それに伴い専任教員の果たす役割も変化した。具体的には知的財産本部整備事業により、専任教員にはこれまでのリエゾン機能から、さらに知的財産に関わる業務も加わり、またこれを専門とする専任教員も生まれ、近年はURA( University Research Administrators )制度による大学の研究行政に直接関わる教員も加わり、各大学における専任教員の活動内容や目標は大きく異なってきているとの共通認識から、『多様化』をキーワードに、「多様化する産学官連携の過去・現在・未来」と題して、3つの分科会の議題を設定しました。
 それぞれ異なる視点で議論しましたが、これらはスパイラル状に組み合わさっており、本会議が将来に向かって前進するための産学官連携に結びつくことを目的としました。
分科会1 「産学官連携の過去の事例から学ぶ」
主査:群馬大学 伊藤 正実、書記:秋田大学 昌子 智由  琉球大学 玉城 理
 昭和62年に最初の共同研究センターが設置されて27年経ったことを踏まえ、この間、各大学において様々な産学官連携活動が実施されてき他との認識から、この分科会では失敗談や成功例を経験豊かな方やユニークな活動をしている方にお話いただき、産学官連携活動の今後に生かしたい具体的な方法論や応用論、および教訓について議論しました。
分科会2 「産学官連携の現状と問題点」
主査:東京海洋大学 川名 優孝、書記:宇都宮大学 網屋 毅之、電気通信大学 田口 幹
 この分科会では、大学の方針、地域性、センターの位置づけ、専任教員のミッション等の背景がそれぞれ異なることを前提として、「産学官連携の現状」に関して共通する課題点を抽出、議論し、情報の共有化を図ることを目的としました。
分科会3 「産学官連携の未来像」
主査:電気通信大学 田村 元紀、書記:名古屋工業大学 浜田 恵美子、京都工芸繊維大学 稲岡 美恵子
 これからの20年後・30年後の産学官連携の姿について、産学官連携活動の理想像や夢を語り合いたいと考え、この分科会では、産学官連携の単なる願望ではなく、マネジメント体制や制度設計、ステークホルダとの関係などの視点を加えてありたい姿を議論しました

専任教員会議の様子
専任教員会議の様子

このページのTOPへ

第92回研究開発セミナー報告

産学官連携センター客員教授 志村 則彰

 第92回研究開発セミナーは、「産学共同による『Made in Japan』への取り組み〜バーコードと電子棚札〜」をテーマに、平成25年7月31日(水)13:00より開催された。参加者は70名であった。企画と司会進行は、(株)オプトエレクトロニクスの取締役会長である、志村 則彰 客員教授が行った。
 かつて、日本の産業を牽引してきた電子機器が直近の5年間で急速に衰退し、国内における製造と関連技術が海外に移管され、雇用喪失の危機に瀕している状況である。本テーマの趣旨は、日本固有のオンリーワン技術を産学が共同して創出し、「Made in Japan」製品による産業と人材の活性化を目指すことにある。
 本セミナーでは、以下のような次第で「バーコードスキャナー」と「電子棚札」の研究開発に関する取り組みを紹介した。
日時:2013年7月31日(水)13:00〜17:00
場所:電気通信大学産学官連携センター 415号室
・産学共同研究10年の歩み
   (株)オプトエレクトロニクス 取締役会長    志村 則彰 氏
・バーコード技術進化と裾野の拡大
   (株)オプトエレクトロニクス 専務執行役員   羽方 将之 氏
・ESL電子棚札の普及に必要な技術開発
 (株)オプトエレクトロニクス 開発部長     藤澤 秀隆 氏
・次世代バーコードスキャナー技術 〜二次元バーコードとその応用〜
 神戸大学 大学院工学研究科 教授     森井 昌克 氏
・産学共同研究10年の歩みでは、半導体革命(1970〜90)、ネット革命(1990〜2010)そして、現在の数量革命(2010〜20)の変化に企業経営者は対応できていない。産学共同研究が本格化したのは2005からである。オプトエレクトロニクスでは、早くから複数の大学との産学共同研究を進め、一次元バーコードから2次元バーコードの読み取り機の性能向上を図り、「Mobile+One」(スマホ/タブレット+読み取り機)というコンセプトを打ち出した。これと電子棚札(ESL)との連携により、広く業務用市場に進出する計画である。
・バーコード技術進化と裾野の拡大では、「何時でも何処でも快適に使えるバーコードスキャナーの実現」するため、どんなバーコードでも快適に読む技術が要求される。しかし、印刷不良、汚れ、湾曲、光の反射条件などにより、読み取り限界がある。これには、画像処理技術を最大限に活用し、難読バーコードの解読アルゴリズムを開発した。
・ESL電子棚札の普及に必要な技術開発では、Electronic Shelf Label(電子棚札)は食品スーパーなどにある商品の値札を電子化し、商品名・価格・バーコード等を液晶画面に表示するものであり、ESLサーバー、BSベースステーション、ESL電子棚札でシステム構築がなされる。このシステムをさせる技術として、通信技術、表示技術、サーバー及びPOSサーバーとの連動がある。この電子棚札は、電池寿命10年を実現し、徹底した小電力技術を採用している。
・次世代バーコードスキャナー技術 〜二次元バーコードとその応用〜では、二次元コードの基礎知識からスタートして、二次元バーコードスキャニング技術を中心に紹介され、結びとして、二次元バーコードの応用(一次元バーコードとの差別化など)について、RFIDも比較対象として、今後の可能性の説明があった。 (文責 志村 則彰)

92回セミナーの様子
第92回研究開発セミナーの様子

このページのTOPへ

対外活動と社会貢献

東京商工会議所産学公連携相談窓口打合せ会議

 平成25年7月2日(火)、東京商工会議所において表記会議が開催され、この3月から運用に入った産学公連携窓口について協力を表明している7大学2機関の代表と東京走行会議所の担当部署が運用実績や今後の方針などを検討しました。さらに参加大学を増やして中小企業が利用しやすく実のあるものにすることなどを確認しました。8月末現在、本学を含めて14の大学と産総研がシーズ側として登録されています。

産学公連携機関連絡会議

 平成25年7月4日(木)、西立川の東京都中小企業振興公社において表記会議が開催され、田口特任教授が参加しました。多摩地区の9大学が今年度の産学公連携事業などの計画などを公表し、情報の共有と大学間の連携について話し合いました。

テクノトランスファー in かわさき2013

 平成25年7月10日(水)〜12日(金)の3日間、川崎の神奈川サイエンスパーク(KSP)において表記展示会が開催され、田口特任教授が参加しました。

HANEDA夏のイベント2013 テクノ・パーク2

 平成25年8月11日(日)〜13日(火)、羽田空港第一旅客ターミナル6階にて表記イベントが開催されました。本学から、大学院情報理工学研究科知能機械工学専攻 内田 准教授の「お魚ロボット」が会場内で実演致し、中野コーディネーターが支援しました。延6,000名以上が来場され大変盛況なイベントでした。
参考:http://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/whats_new/130802.html

リスクマネージメント研究会

 平成25年8月22日(木)、船堀のコラボ産学官プラザ in TOKYOにおいて表記研究会が開催され、田口特任教授が参加しました。

ビジネスマッチング in 電通大(大阪ガスオープンイノベーション説明会)

 平成25年9月10日(火)、4年目となる大阪ガスのオープンイノベーションである技術ニーズ説明会が本学において開催され、関東各地から130名を超える産学連携に係わるコーディネーターや中小企業の方々が参加され、大阪ガスの公表するニーズについて熱心に説明を聞かれていました。

第10回イノベーションジャパン(大学見本市)2013

 平成25年8月29日(木)、30日(金)の2日間、お台場の Big Sight に於いて第10回目となる恒例のイノベーションジャパン2013が開催されました。
 今年のイノベーションジャパンには、先端ワイヤレスコミュニケーション研究センターの 早川 正士 客員教授の「電磁気手法を用いた地震予知研究の最前線」、情報・通信工学専攻の鎌倉 友男 教授の「非線形超音波現象を利用した次世代音響新技術」、知能機械工学専攻森重 功一 教授の「Haptic Device を利用した加工インターフェイスの開発」、先進理工学専攻牧 昌次郎 助教の「ホタル生物発光型、新規長波長発光材料の創製」、フォトニックイノベーション研究センターの白田 耕三 特任教授の「光制御(波長/偏波/受発光)用サブミクロンテーパ型光ファイバとその製造装置」の5研究が展示されました。また、プレゼンテーションでは、早川 客員教授と白田 特任教授が講演しました。

早川客員教授の展示
早川客員教授の展示

早川客員教授のプレゼン
早川客員教授のプレゼンテーション

白田特任教授の展示
白田特任教授の展示

白田特任教授のプレゼン
白田特任教授のプレゼンテーション

鎌倉教授の展示
鎌倉教授の展示

牧助教の展示
牧助教の展示

森重教授の展示
森重教授の展示

森重教授の展示を試す梶谷学長
森重教授の展示を試す梶谷学長

このページのTOPへ