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産学官連携ニュース No.01   Web版

発行:2009年6月25日

目次

「産学官連携センター」が発足しました

地域・産学官連携推進機構長 三木 哲也

産学官等連携推進本部 リエゾン部門長 下条 誠

平成21年4月1日より「産学官連携センター」が発足しました。 それまでの地域・産学官連携推進機構の下に設置されていた産学官等連携推進本部と知的財産本部を改組し、より業務内容を明確にしました。
 地域・産学官連携推進機構 産学官等連携推進本部の下にあった機器分析部門(機器分析センター)、地域貢献部門を「研究設備センター」、「社会連携センター」に、ベンチャー創出推進部門(SVBL)を「産学官連携センター ベンチャー創出支援部門」、に改組して連携協力体制を強化したものです。
 これまでのリエゾン部門(共同研究センター)は産学官連携センターの下に産学官連携支援部門として新たに発足し、これまでの共同研究センターの業務を引き継ぎました。
 産学官連携センター長は三木理事(元 地域・産学官連携推進機構長)、産学官連携支援部門長は下条教授(元 リエゾン部門長)が就任しました。
 産学官連携支援部門は田口准教授(元 共同研究センター専任教員)、比企コーディネータ(文部科学省派遣)、小島コーディネータ(電通大)の3人が引き継ぎました。事務部門は引き続き研究協力課が担当します。なお、改組に伴い「電気通信大学共同研究センター事業協力会」は「電気通信大学産学官連携センター事業協力会」と名称を変更し、これまで同様産学官連携センターの活動をサポートしていくことになりました。

第8回産学官連携推進会議(京都会議)参加報告

産学官連携センター 特任教授 竹内 利明

第8回産学官連携推進会議は、6月20日(土)、21日(日)に国立京都国際会館で開催されました。内閣府の 野田 聖子 特命担当大臣(科学技術政策)の基調講演、ニューハンプシャー大学 デニス・メドウズ 名誉教授、三菱重工業株式会社 佃 和夫 代表取締役会長の特別講演で始まりました。今年は、昨年にも増して参加者の出足が早く、受付開始の8時30分に大会議場に入ってやっと席を確保しました。今年の参加者は4,500名?、関係者を入れると5400名?という数字が壇上から報告されていましたが、配布された参加者名簿(事前登録者)は、3981名でした。過去2年間、約4200名ですので、ほぼ同じ水準だと思います。しかし、2日目は、当日参加の名札も目立ちましたので、実感としては、昨年より1割か2割多いと思いました。
初日は会議、分科会に出席しました。東京大学の 妹尾 堅一郎 特任教授の講演「技術に勝る日本がなぜ事業で負けるのか」が参考になりました。産学官連携の成果をビジネスモデルに結び付けていく必要があると思います。リーマンショック以来、日本の製造業は劇的な転換期を迎えています。製造物は、武器ですが、それを商品として売っただけでは、薄利になる傾向があります。どのように売るのか、どのようなサービスを加えて付加価値を高めるのか。モノを媒介としてサービスで稼ぐビジネスモデルをどのように構築するかということを、開発段階から真剣に考えていく必要があると思います。
私は8年連続で京都会議に参加することが出来ました。毎年参加させてくださる電気通信大学に感謝しています。前日は、京大桂ベンチャープラザと京都リサーチパークを訪問して、見学、意見交換、交流をさせていただきました。来年3月に本学にインキュベーション施設を建設するので、ここ数年全国のインキュベーション施設を見学しています。
京都の産学官連携推進会議は、産学官連携の成果を上げるために、産学官それぞれが何をすべきかを徹底的に議論する場として、展示もそれに合わせて、1年間どのような工夫をしてきたのかを紹介する場にすることを提案します。しかし、各大学がそのような視点で捉えたときに特筆すべき報告ができないのではないでしょうか。今年も、2日目は、そのような視点で展示ブースを見ましたが、残念ながら特筆すべき工夫をしている大学を発見することが出来ませんでした。ここに、産学官連携の問題点、工夫の不足があるように思います。私は大学とは別に会長をしている産業支援団体「ビジネス支援図書館推進協議会」が初めて出展しました。公共図書館が、創業と地域の中小企業の情報支援をするという取り組みです。100枚のアンケートを回収して、多くの応援メッセージをいただきました。「図書館のビジネス支援」は、知識基盤社会における地域中小企業の情報支援に対するひとつの提案です。

京都会議
産学官連携推進会議参加の電通大関係者

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第5回産学官連携 DAY in 電通大報告

産学官連携センター 特任教授 竹内 利明

平成21年6月3日(水)に5回目を迎えた産学官連携 Day in 電通大を開催しました。今年も電気通信大学の産学官連携活動を一堂に集めて、企業の皆様に1日で全てを体感していただく機会としました。当日は、学内外から約580名が参加、学外からの参加者は2割増加して盛大に開催することができました。
今回は初めてランチミーティングと研究室公開を実施しました。ランチミーティングは、梶谷学長、三木産学官連携センター長が出席して、学内外から32名が参加しました。今年の団体参加は、茨城県のひたちなか商工会議所と東京都異業種グループ連絡会、本学の産学官連携センター事業協力会で、学長をはじめ学内関係者と名刺交換していただくだけでなく、参加者同士が名刺交換して懇談する機会としましたが、参加者から出会いの場を設けたことを高く評価していただきました。来年度は更に拡大したランチミーティングにしたいと思います。研究室公開は、主として5月に開催したJST新技術説明会で発表したなかから6研究室が約40分間で研究内容を紹介しました。教員から企業の方と意見交換する貴重な機会になったというお話もありました。
基調講演は元出雲市長として活躍された衆議院議員岩國哲人氏で「次代を創る」という演題で講演していただきました。大学院のベンチャー・ビジネス特論の授業を一般公開する形で開催、一般参加者と学生合わせて約220名が出席しました。基調講演に先立ち梶谷誠学長が産学官連携DAYへの参加のお礼の挨拶をしました。
その他に電通大発ベンチャー企業展示コーナー、第13回学生・一般アイディアコンテスト(ショートプレゼンテーションの後パネル発表)、第14回共同研究成果報告会、研究設備センターの設備公開、共同研究相談会(本学TLOである株式会社キャンパスクリエイトの産学連携コーディネータ)、特許相談コーナー(知的財産本部弁理士)、各種ポスターセッション(平成20年度SVBL究成果報告、学生・一般アイディアコンテスト優秀賞成果報告)を開催しました。昨年に続いて(独)情報通信研究機構(NICT)から本学が受託した「民間基盤技術研究促進制度(地域中小企業・ベンチャー重点支援型)」は、10件の相談があり、昨年の3件から大きく増加しました。これは、本事業を電気通信大学で継続して実施していることが、普及につながってきていることを感じました。先端ワイヤレスコミュニケーション研究センター(AWCC)の講演会は、最初からこれを目的に来場される方も増え62名が参加され、ほぼ満席状態でした。
来年度は、まだ変更の可能性もありますが、現段階では平成22年6月2日(水)に開催したいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

基調講演の様子
基調講演の様子

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第14回 共同研究成果報告会

産学官連携センター 准教授 田口 幹

第5回産学官連携 DAY in 電通大の一環として第14回共同研究成果報告会を開催しました。
発表の前に田口准教授が新たに発足した産学官連携センターの概要をご紹介しました。
発表されたのは以下の5件でした。

  1. 新規金属錯体に関する研究 〜低次元磁性材料の合成開発〜
        ○渡邉 亮、藤原 慶、小山 将正、野上 隆、石田 尚行(電気通信大学)
  2. 触媒活性の活性原理解明に関する研究
         豊田 太郎、○沈 青(電気通信大学)
         中村 雅紀、伊藤 淳二(日産自動車(株)総合研究所)
  3. オンデマンド在庫管理システム開発に関する研究
         富岡 大起、松井 正之、新屋 篤志、新村 省二(電気通信大学)
         相澤 りえ子、○加藤 雅樹、山田 裕通((株)構造計画研究所)
         ((株)キャンパスクリエイト)
  4. 高速・高感度な触滑り覚センサの研究開発
        ○勅使河原 誠一、下条 誠(電気通信大学)
         河原 宏太郎(イナバゴム(株))
  5. 移動ロボット用ビジョンシステムの研究開発
        ○山ア 暁、金森 哉吏(電気通信大学)
         飛田 和輝(日本精工(株))

○は発表者
口頭発表分と報告のみの論文を含む「第14回共同研究成果論文集」を発行しました。

共同研究成果報告会の様子
共同研究成果報告会の様子

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第75回研究開発セミナー報告

産学官連携センター 特任教授 岩田 直高

平成21年4月13日(月)午後1時より電気通信大学産学官連携センター4階研修室において、「移動体通信端末及び基地局向け技術開発の動向と展望 −デバイス及び関連技術から見た次世代移動体通信−」と題し、第75回研究開発セミナーが開催されました。
先ず 下条 産学官連携支援部門長にご挨拶を頂き、セミナーを開始しました。
携帯電話に代表される移動体通信では、通信データの高速化や利便性向上のためのマルチバンド化とマルチモード化が進展しています。昨今のGSMとW-CDMAに対応するマルチバンド・マルチモード携帯電話やスマートフォンには、Bluetooth やWLANに加えてフェリカ(FeliCa)に代表される近距離通信(NFC)も混載されことが一般的になりました。加えて、モバイルWiMAX、LTEや4Gなどの次世代移動体通信に向けた端末や基地局向けの開発が活発化しています。今回のセミナーでは、デバイス及びそれに関連した技術及び製品開発の第一線で活躍されている専門家の方々に、市場動向、技術及び製品の開発状況と今後の展望を講演して頂きました。
最初の講演は「トライクイントセミコンダクターにおけるブロードバンドワイアレス市場への取り組み」と題するもので、TriQuint Semiconductor Japan、Country Managerの小泉善裕様にご講演を頂きました。トライクイント社は、GaAs製品の自社ブランド製品を製造・販売すると共にファンダリサービスを展開しており、近年はMMIC事業の目覚しい伸長で特に注目されています。講演は、着実な事業戦略とその力強い開発力を感じることができる内容で、次世代のデバイス・プロセス技術の研究開発やそれを用いたMMIC開発の動向まで、幅広く示されました。
2番目の講演は「クアルコムチップセットのご紹介」と題するもので、Qualcomm CDMA technologies、マーケティング スタッフマネージャの新井敏之様にご講演を頂きました。クアルコム社は、CDMA方式など通信方式の研究開発とそれを実現するチップセットソリューションの提案が生命線で、自らを“イネーブラー(enabler)”と称するファブレスの技術開発会社です。最近は、好調なチップセットビジネスに支えられ、世界第8位(昨年度)のSi ICメーカとしても有名です。潤沢な研究開発リソースから生み出される成果は圧倒的で、アグレッシブな事業戦略も興味深く聴講いたしました。
休憩を挟んで、「携帯電話基地局用デバイス製品と次世代アプリケーションへの取り組み」と題して、フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社 マーケティング本部 ネットワーク マーケティング部長の岩瀬肇様にご講演を頂きました。フリースケール社は、Si LDMOSFET技術による携帯電話基地局用パワーデバイス製品で圧倒的なシェアを占めており、次世代の携帯基地局向け技術の開発方針は、業界が注目するところです。高効率化のためのソリューションでは、多岐に渡る検討から、今後の道筋を示されました。
期初のセミナーではありましたが、32名の参加を頂きました。業界有力企業のキーマンによる講演であり、参加された皆様には何かしら参考になる情報が得られたのではないかと思います。充実したセミナーの開催に向け、皆様のご指導とご鞭撻を今後とも宜しくお願いいたします。

第75回研究開発セミナーの様子
第75回研究開発セミナーの様子

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JST「電気通信大学 新技術説明会」報告

産学官連携コーディネーター(特任教授) 比企 春夫

独立行政法人科学技術振興機構(JST)の新技術説明会は、未公開特許を含む、ライセンス可能な特許技術を紹介し、大学の研究成果を社会に還元する絶好の機会として、たいへん好評を博しているものです。その新技術説明会を、昨年に続き、第2回目を下記の内容で開催いたしました。
事前申込み者数が230人に達し、当日の来場者数も156人となり、経済環境が良くない中、多くの企業からの参加をいただきました。各説明の実聴講者数は、56人〜112人とテーマにより大きな差がでました。また、今回の新技術説明会が、ちょうど第100回目となり、我々にとっても記念すべき説明会となりました。相談コーナーでの面談は20件あり、後日相談希望も11件と好評でした。
その後の問い合わせ、技術相談、共同研究に向けての面談等のフォローを(株)キャンパスクリエイトのコーディネーターと協力して進めています。

  主催:国立大学法人電気通信大学、独立行政法人科学技術振興機構
  共催:(株)キャンパスクリエイト(電気通信大学TLO)
  後援:(社)目黒会(電気通信大学同窓会)、(独)中小企業基盤整備機構
  会場:東京・市ヶ谷 JSTホール

10:30〜10:40 主催者挨拶 (学長 梶谷 誠、JST審議役 小原 満穂)
10:40〜11:10 「ホタル生物発光を利用した多色発光材料」 (助教 牧 昌次郎)
11:10〜11:40 「かわいいキャラクターを実現する物理シミュレーションとメカニズム」 (准教授 長谷川 晶一)
11:40〜12:10 「3つのセンサ出力のみを用いた高速高精度な配管探傷装置」 (准教授 奈良 高明)
12:10〜13:00 昼休み
13:00〜13:10 JSTの産学連携・技術移転支援事業のご紹介
13:10〜13:20 電気通信大学の産学官連携活動紹介 (特任教授 竹内 利明)
13:20〜13:30 (株)キャンパスクリエイト(電気通信大学TLO)の活動紹介 (代表取締役 安田耕平)
13:30〜14:00 「実世界志向型ヒューマンインタフェース」 (准教授 梶本 裕之)
14:00〜14:30 「高効率高信頼コグニティブ無線ネットワーク」 (准教授 藤井 威生)
14:30〜15:00 「ネットワーク経路制御技術  (准教授 大木 英司)
15:00〜15:10 coffee break
15:10〜15:40 「液晶ディスプレイ上で利用する透明バーコード」 (教授 小池 英樹)
15:40〜16:10 「MPEG2/4圧縮データからのカット点・シーン検出法の応用」 (教授 森田 啓義)
16:10〜16:40 「軽量シーンアクセスを実現するモバイルビデオ配信技術」 (准教授 笠井 裕之)
16:40〜16:50 閉会挨拶 (教授 下条 誠)

  <相談コーナー>
  説明後の質問は受け付けない代わりに、各説明個別の<相談コーナー>が用意されました。

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お知らせ

OPAL-RING Vol. 5

好評を頂いている「OPAL-RING研究室紹介 共同研究初めの一歩」の第5版110研究室分が完成しました。今回も分野別に分類してあります。Web版ではキーワード検索機能もあります。下記のアドレスから御覧になれます。また、PDF版もダウンロードできます。ご利用ください。
 URL: http://www.kikou.uec.ac.jp/

インターンシップ委員会

平成21年4月23日(木)、本センター4階研修室において本年度第1回目のインターンシップ委員会が以下の議題で開催されました。

  1. 委員長挨拶
  2. 新委員の紹介
  3. 20年度の活動概要紹介
  4. 21年度の活動計画(案)
  5. 企業への受入照会状況
  6. その他

産学官連携センター運営委員会

平成21年7月9日(木)、本センター4階研修室において第2回産学官連携センター運営委員会が以下の議題で開催されました。

  1. 共同研究・受託研究の受入れについて
  2. 特任教員について
  3. 電気通信大学発ベンチャー・事業化シーズ創出支援事業の公募について
  4. センター英文名称について
  5. その他報告事項

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対外活動と社会貢献

西京信金ビジネス交流会

平成21年4月14日(火)、新宿の西京信金本店において第9回ビジネス交流会が開催され、田口准教授が参加しました。
 平成21年6月12日(火)、新宿の西京信金本店において第10回ビジネス交流会が開催され、比企産学官連携コーディネーターと田口准教授が参加しました。

東京都中小企業振興公社多摩支社訪問

平成21年4月24日(金)、東京都中小企業振興公社多摩支社の異動に伴い、多摩地域の8大学の産学官連携担当者が多摩支社を訪問し、石坂支社長らと懇談しました。本学からは田口准教授が参加しました。

平成21年度専任教員勉強会

平成21年5月15日(金)、16日(土)、島根大学において専任教員の勉強会が開催され、田口准教授が参加しました。「産学連携の現状と今後」をテーマに問題点などを議論しました。

東京産学公金連携実務者連絡協議会(仮称)(東京お節介倶楽部)発足

 平成21年5月18日(月)、秋葉原ダイビルの首都大学東京オフィスにおいてかねてから東京における国公私立大学の産学連携実務者のネットワークを目指す「東京産学公金連携実務者連絡協議会(仮称)」の発足会議が開催され、12の大学から担当者が集まり、今後緩やかな連携の下でイベントなどで協力していくことになりました。本学からは田口専任准教授が参加しました。

産学官連携推進に関する特任教授連絡会議

平成21年5月19日(月)、本センター4階研修室において共同研究推進担当、リエゾン担当の特任教授の方々にお集まり頂いて、今年度の産学連携推進に関する連絡会議を開催しました。各先生の自己紹介の後 三木 産学官連携センター長/理事から産学官連携センターへの改組の説明と客員教授から特任教授への称号の変更についての説明とご挨拶がありました。竹内 特任教授から産学官連携センターの活動状況紹介があり、種々意見の交換を行いました。

新任教員向け説明会

平成21年5月27日(水)、28日(木)の両日本センター415研修室において今年度電気通信大学に赴任された教員の方々向けに本学の産学官連携の取り組みや制度などの説明会を開催しました。

コラボ産学官理事会・総会

平成21年6月12日(金)、コラボ産学官プラザ in Tokyo において有限責任中間法人コラボ産学官の理事会がおよび総会が開催されました。電気通信大学からの理事の田口准教授が参加しました。

東京都中小企業振興公社産業振興機関連絡会議

平成21年6月16日(火)、東京都中小企業振興公社多摩支社において表記会議が開催されました。多摩地区の15の大学・研究機関の産学官連携担当者が参加しました。電気通信大学からは田口准教授が参加しました。

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